打ち合わせは食事をしながら -高橋優太

どうも、高橋優太です。

世の中的にはオンラインミーティングが主流になってきていますが、それでもオフラインでのミーティング需要は多く、私自身も内容によってはオフラインミーティングをお願いすることもよくあります。
その際、相手にもよりますがオフラインでミーティングを行う際は食事をしながらミーティングを行う、いわゆるランチミーティングやディナーミーティングを提案することが頻繁にあります。

今回は食事をしながら行うミーティングについて。
なぜ私が食事をしながらのミーティングを希望し、そしてお薦めするかについてお話しさせていただきます。

ミーティングはオフラインからオンラインへ

コロナが蔓延し始めた頃からオンラインミーティングが流行り始め、今では大手企業でも会社の会議やクライアントとの打ち合わせをオンラインで行うようになりました。

従来では対面打ち合わせが当たり前でしたが、ZoomやMeet、Skypeなどで打ち合わせすることが当たり前になり、そして顔が映らない電話やグループ通話での打ち合わせも当たり前になりました。
過去でもそういったシーンはあったものの、「出向かないのは相手に対して失礼」という固定概念があり、特に大手企業では認めていなかった風潮が、コロナによって強制的に一新させられたというわけです。

私は職業柄海外のクライアントとの打ち合わせも多かったため、オンラインでの打ち合わせが日常的になる以前より、私の中ではオンラインでの打ち合わせは日常的でした。
しかしコロナ蔓延以降、オンラインでの打ち合わせを希望してくる相手の顔ぶれを見ていると、「時代が変わったんだなぁ」と感じることが多々あります。

さらにオンラインミーティングのいいところを挙げるとすると、以下のようなメリットが思い浮かびます。

打ち合わせの時間が明確になった

流行の初期はZoomというプラットフォームを使うことが多く、今でこそ様々なプラットフォームが使われていますが、初期はほぼ全員がZoomを使用していました。
無料で使用できますが、無料アカウントの場合は立ち上げたルームが40分で切断されてしまいます。

その仕様からの風潮かと思いますが、打ち合わせのスタート時間だけでなく終了時間まで事前に共有する人が増えました。
従来のオフラインが主要の頃は「●●時から」だけの事前共有でしたが、最近では「●●時から●●時まで」というように共有する人が圧倒的に多くなり、これによって終わりの時間も見えるようになったのはメリットかと思います。

場所を確保する心配がない

コロナ禍で外出を控えなくてはいけない時期がありました。
当然自宅でネット環境を整え、自宅でオンラインミーティングに参加します。
この流れから、現在でも自宅が背景に写っていてもOK!という風潮に落ち着きましたね。

社内外、どこでも打ち合わせができる風潮は、打ち合わせの場所を選ばず、更には打ち合わせと打ち合わせの間の時間まで有効活用できるようになったのです。

従来では移動や場所の確保を鑑みるとせいぜい1日3〜4アポが最大です。
しかし現代では1時間刻みのオンラインミーティングを組み、4アポをキッチリ4時間でこなすことができます。

無駄な時間を過ごさなくてよくなったことは最大のメリットなんじゃないかなと思いつつ、逆に詰め詰めで仕事をしなくてはいけなくなったことは最大のデメリットでもあると感じます。

資料を共有しやすい

ひと昔前はプロジェクターがある会議室で、資料をスクリーンに投影し共有しましたが、今はボタンひとつで共有ができます。
AさんからBさんにバトンを渡す際も、従来では配線のつけ外しや画角の調整などで時間を要していましたが、今はボタンひとつで切り替えられます。

テクノロジーって素晴らしいですね。

打ち合わせ中に別の作業ができる

個人的にはこれが1番のメリットだと感じています。
複数人で打ち合わせを行う際、必ず「ムダ」な時間が生じます。

自分には全く関係のない話、自分が理解している内容を他のために説明している時、資料検索や共有準備などの何かを待っている時。
ほんの数秒数分ではありますが、ただ待っていなくてはいけない時間が発生します。

対面の打ち合わせだと離席しづらくても、画面越しではいくらでも何でもできてしまいます。

他のクライアントからの連絡を返信する
画面には映らない人間とひと言ふた事会話を交わす
別の調べごとや資料を作成する
トイレに行く

一見相手に失礼な行為に見えますが、それを悟られないように行うことができるのはオンラインならではのこと。
ほんの一瞬を使えるだけで遥かに時間を有効に使うことができる
これは最大のメリットだなと感じます。

オフラインからオンラインへ。テクノロジーの進歩とコロナというキッカケにより、とても便利な世の中に変わりました。

それでも、オフラインでの打ち合わせニーズがなくなることはありません。
逆にオンラインを社会が取り入れたことで、意味を持って行うオフラインでの打ち合わせが増えたと感じます。

大事な打ち合わせはオフラインで

オンラインの打ち合わせが一般的になった今でも、オフラインでの打ち合わせは無くなりません

先ほどオンラインのメリットをいくつか挙げさせていただいた中に「打ち合わせ中に別の作業ができる」というメリットを挙げさせていただきましたが、言い方を変えると「オンラインミーティングは別の作業をしても問題がないようなミーティングで行うもの」と言い変えることができます。

日常の情報共有、定例会議、簡単な意思決定をするようなものには向いていますが、売上1億10億円クラスの商談や絶対に固めなくてはいけない重要な内容の時には不向きです。
またブレインストーミングのようなアイディア出しのミーティングにも、あまり向いていないと感じます。

絶対に良い条件で決めないといけない案件や金額規模の大きな案件だった場合、仮にクライアントが海外や遠方にいたとしても、確実に足を運びます。

なぜそうするか?
対面の方が決まるからです。
お互いの誠意が直接肌で感じることができるからです。
お互い腹を割って話せるからです。

人に何かを尋ねるという意味の「きく」という漢字は「聞く」「訊く」「聴く」の3種類あります。

「聞く」という漢字は部種を見ると門の中に耳があります。
門は相手、耳は自分。相手の門を開き、自分の耳を入れて感じ取る。耳を使って受け取る行為を「聞く」と表現します。

同じように考えると「訊く」という漢字は言うという漢字が使われています。口を使って受け取るということは相手から情報を聞き出すということ。訊問という言葉がありますが、強制的に相手から情報を出させるときに「訊く」という漢字を使います。

一方「聴く」の部首を紐解くと、「耳」「+」「目」「心」です。
すなわち、耳だけでなく目と心を使って感じ取る行為になります。

相手の心の中を覗くためには、または自分の心の中を感じ取ってもらうためには「聞く」「訊く」ではなく「聴く」でないと正しく受け取ることはできません。

耳と目で受け取るのはオンラインではできたとしても、心まで受け取るのはオンラインではできません。
心で受け取るとは、身なりや行動、声のトーンや表情、汗などの微かな変化を無意識に感じることが入り口。いわゆる5感で感じることなのです。

これはオンラインでは流石に全てを感じることはできませんね。

オンラインが主流になった今でもオフラインが無くならないというのは私だけが思っているというよりも、オンラインに慣れた社会全体が心の底で感じていること。
もしかすると何10年後かの未来では、その気持ち風習すらも消える可能性はありますが、目下数年レベルでは変わることはないでしょう。

オフラインの商談の究極は接待

最近ではどの業界でもかなり減りましたが、大昔より「接待」と言われるもてなし方法があります。

美味しい食事を用意し、美女を用意し、更には夜の快楽まで用意する。
未だにこのような最後までのフルコースでもてなすような接待は存在します。
ランクは様々ですが、なぜ1夜で数10万円から数100万円を使ってまでもてなすのか?
それはそれほどのお金をかけてまでその人と良好な関係を築きたいということです。

フルコースの接待、いつか受けてみたいものですね・・・

その人と良好な関係になり、大きな仕事が決まったとして、仮にその仕事が1億円の売上になるような仕事だったら。それは10万円から数100万円のコストで、1億円の売上を作ったことになります。

当然こんなことはオンラインではできず、フィールドはオフラインになるわけですが、このような究極の話でなくとも、食事をしながらの打ち合わせが有効になるシーンは沢山あります。

最近の私は、オフラインでのミーティングの3分の1から半分ほどは、食事をしながら行うようにしています。

先の接待の話までは行かなくとも、話の重要度によって打ち合わせの場所を変え、
電話<オンライン<オフライン<会食を伴うオフライン
としているのですが、特に昼の時間を有効に使います。

いわゆるランチミーティングというやつです。

良いことだらけのランチミーティング

ランチミーティングを企業が取り入れ始めた頃、「ランチミーティングの時間は労働時間に含まれるか否か?」という問題が世間で騒がれ始めました。

ミーティング=仕事の話をする場
になりますので、労働しているという考えも正しいです。
また労働時間外である休憩時間に雑談の延長で意見交換をしているだけ、というのも理解できます。
そして上司やチームメンバーと強制的に一緒に食事を取らされるのは心や体が休まらないというのも分かります。

この問題は労働基準法で「強制力があるものか否か」という部分にボーダーラインが引かれたことで一旦落ち着いたかのように見えますが、水面下では未だ問題となっているケースも多くあるでしょう。

今の話は雇われの労働者にとっての話。
私のような「労働時間」という概念を持たない経営者や個人事業主に置き換えると、ランチミーティングは良いことしかありません。

積極的にランチミーティングを取り入れ、クライアントやビジネスパートナーと食事をしながら情報交換を行なっています。
ランチミーティングのメリットは以下の通りです。

体験を共有することでお互いの距離を縮められる

先ほど「聞く」「訊く」「聴く」のお話をさせていただきましたが、聴く、すなわち心を使って聴くためにはお互い心を開かなくてはいけません。
恋愛でもよく言われますが、心を通わすには共通の体験をするのが近道です。

食事、特にランチはディナーよりも誘うハードルが低く、カンタンに体験を共有することができます

さらにもう1つ。
物を食べる時は必ず口に物を運びます。
何度も口に物を運び、自然体で口を開ける回数が増えることで、言葉を口から出しやすくなるというメリットもあります。
会話を取り交わす回数が増えれば、お互いの理解も深まり、自然体で距離を縮めることができます。

時間を有効活用できる

時間は有限です。
食事とは生命を維持する行為。その絶対に行わないといけない行為の時間に打ち合わせを差し込めるのは、かなりの時間を節約できることになります。

みなさんが普段昼食を摂る時は何をしてますか?
何を考えてますか?
何を見ていますか?

食事という絶対に行わないといけない行為の時間に、生産性のないことをぶつけるのはもったいない!
ぜひ人と会って、食事を摂るようにしましょう。

新しいお店を開拓できる

ランチミーティングは店選びが重要ですが、私はできるだけ自分か相手のどちらかが行ったことのないお店を選ぶように仕向けます。
そうすることで、どちらかは必ず新しい出会いが生まれます。
しかも新たな発見が、自分だけでは確実に足を運ばないようなところに生まれる可能性もあります。

ランチミーティングは、レパートリーを増やすキッカケ作りとしても使えるのです。

間を持て余さず会話をスムーズに運べる

会話が弾まない相手でも、相手から受けた質問の解答に困ったときでも、「目の前の食べ物を口に運び消化する」という行為は適度な余白になります。
自然体で余白を作り、その間に頭の中を整理し、どう言葉を返すかをまとめることができます。

カフェでコーヒーを飲みながらの打ち合わせではその余白はとても短いですが、食事は十分な余白を自然体で作れるのでオススメです。
特に硬い食べ物や切ったり丸めたりして食べる食べ物なんかは、その間も多めに取れるのでオススメですね。
ステーキとか、パスタとか、そんな感じでしょうか。
ハンバーガーの隣に付いてくるポテトフライなんかも良いかもですね。
1本1本何度も口に運ぶので、短い間を多く取ることができます。

食事を経費扱いにできる

これは言葉の通り。
食事を経費扱いにする場合、ひとりで食べた食事は無理やり言い訳作って経費にするか、ギリギリ福利厚生費ですが、打ち合わせ時に食べた食事は胸を張って経費にできます。

会社のお金で美味しい物を食べれるって最高!!

このように、仮にあなたが雇われの身や個人活動をしていなかったとしても上記いくつかのメリットは受けることができます。
独りで食事をするよりも積極的に人と食事をし、知識の幅を広げていきましょう。

本当に行きたいランチはミーティングに不向き

とは言え、本当に行きたいお店はミーティングには向きません

ランチミーティング最高!と謳っていながら矛盾する発言をしましたが、実際本当にそうです。

都内では美味しい店や有名な店は大概並んで食べるもの。
1時間以上並ぶこともザラにありますし、店内に入ったとしてもゆっくりすることはできません。
「ランチミーティングで使う」と「美味い飯を食いに行く」は似て非なるものなのです。

とは言え、本音を言えば2000円3000円のランチよりも、例え並んだとしても1000円前後の美味い店に行きたいわけで、後者のレパートリーを増やすために若干の工夫をしています。

1つは情報だけ集める
その相手とは行けなくても、別の相手やひとりでは行くことができます。

自分の知らない情報をランチミーティングしながら引き出します。
飯を食いながら飯の話をするのはごく自然なこと。1番オススメの店を教えて!と言えば自然に教えてもらえます。
ランチミーティングをしているときは、割とオススメの店を聞き出すことがセットになっています。

そしてもう1つは並んで食べる店に一緒に行ける関係になること。
今は難しいと感じている相手でも、いづれ密な関係になれれば行くことは可能です。

密な関係=なんでも言い合える関係
こういう関係のビジネスパートナーは、多ければ多いほど仕事が楽になります。
ゴールが「密な関係」でプロセスに「一緒に美味い飯を食う」という考えでなく、ゴールが「一緒に美味い飯を食う」でプロセスに「密な関係」を置いたほうが、ハードルが低いと感じます。

こういう関係のビジネスパートナーを沢山作りましょう

とお話ししていると、「で、結局なんの話?」と疑問を抱いた方もいらっしゃったかと思いますが、一番言いたいことは「美味しいお店、紹介してください!」です。

紹介されたら基本的に行きます。ぜひ紹介下さい笑

デリバリー専門店のクオリティも上がっている

コロナにより自宅で仕事をすることが一般的になったことで、フードデリバリーの需要が高まりました。

当初はUBER EATSや出前館、MENUなどに出店している店舗のどのメニューを頼んでも、冷めていたりふやけていたり。店頭で食べるより高い上にクオリティが低いものばかりだった印象ですが、最近ではかなりクオリティも上がってきた印象を受けます。

この流れで一気に栄えたのが「デリバリー専門店」という業態かと思います。

店頭提供よりもデリバリーで提供することを主としてメニュー開発をしているので、店頭で食べるのとほぼ遜色ないクオリティで自宅で食事を取ることができます。

エリアが限られてしまいますが、もし東京都港区周辺でデリバリーを頼む際は、以下のお店をお勧めします。

牛カツ専門店 華美

 

台湾ラーメン 此処!熱列麵道(ここ!ねつれつめんどう)

 

大阪の出汁 肉吸いの蔵

 

特に大阪の出汁 肉吸いの蔵は、東京にいながら大阪の味を楽しむことができますし、癖が少ないので胃のコンディションを選ばずに食べることができます。
もし機会があればぜひ。