こんにちは!アベンチャーズのいとけんです。
いつもは動画で情報を届けておりますが、本コラムでは私が密かに感じているまだ動画にしていない内容を先出するテスト配信のような気持ちで執筆しております。
第十三回目となる今回のテーマは「bitFlyerの敵対的買収騒動とAxie infinityの巨額ハッキング事件から考える金の価値」です。
大きな金額が動いている二つのニュースですが、その動いた大きな金額が無価値であるということが共通しております。お金ってなんなんでしょうね?という疑問をコラムでぶつけたいと思います。
お金たくさん持っている人はお金がいらなくなる説
無いものが欲しくなるのは人の常です。飽食の時代と呼ばれて久しいですが、同時に食品ロスが大きな社会問題になっております。人は足りない時には欲しがりますが一度余れば捨ててしまう生き物です。
さすがに「お金」に関しては捨ててしまうことはないだろうと一般の方は思うかもしれませんが、お金も余れば捨てられます。
正確に言えば、お金よりも大事なものを得るためにお金はいらないという行動を取るようになります。
一般の生活をしている我々からすると不思議ですね。
ビットフライヤー創業者の加納社長はこんなTweetをして話題になりました。
https://twitter.com/yuzokano/status/1510206899027062786
創業者であり、大株主である加納社長が買収を知らないとはどういうことか?
単純に加納社長は会社を売りたくないわけです。だから交渉のテーブルに付かないので、このように周りから切り崩して追い込まれることになります。
もちろん、一般の方でも加納社長の気持ちもわかりますよね。
自分で作った会社を追い出されるなんてとても悲しいです。
しかし、多くの創業者はバイアウトを経験しております。
それは、お金で折り合いをつけているわけです。
これだけお金になれば良いか。とか、これ以上揉めても会社のためにならないから身を引くか。というような感情です。
これを拗らせるとどうなるでしょうか。
それは、ビットフライヤーの価値が無価値化する可能性があります。創業者であり大株主である本人が我を突き通せば、経営はうまくいかなくなることもあります。人が離れ、取引先が離れ、ということが起きます。
それでも良いわけです。
他人に渡るくらいだったら潰してしまった方がマシだという感情です。
これ、仮想通貨市場にいるユーザーは結構巻き込まれますよ。天下のビットフライヤーが潰れた方がマシだという形で潰されるとまあまあ影響大きいです。
もうとっくに金の問題じゃなくなっている加納社長を動かすことは難しいでしょう。
仮想通貨の会社を黎明期から創業するほど意志の堅い方ですから、伊藤はビットフライヤーを潰すんじゃないかな~と考えております。
金よりも世の中に爪痕を残す方が魅力的という説
もう一つ、仮想通貨業界を騒がせたニュースはAxie infinityの巨額ハッキング事件です。
Axie infinityの運営が杜撰だったという炎上もありますが、今回フォーカスしたいのはハッキングを起こした犯人の方です。
仮想通貨のハッキングが起きるとすぐに仮想通貨市場は大暴落が起きます。
このような事例は何度も繰り返されてきました。
今回、過去最大級の金額700億円を超えるハッキング事件でしたが、仮想通貨市場は暴落どころか上昇しております。
これはなぜか。
答えは簡単で、ハッキング犯人は700億円相当の仮想通貨を換金できておりません。
売られなければ当然仮想通貨市場に暴落は起きません。
ハッキング犯人が換金に失敗して良かった!という話ではなく、ハッキング犯人は換金することを目的にしていなかったようです。
今回のハッキングは1週間ほど時間が経ってから犯行が発覚しております。
いつでも換金することはできましたが、ハッキング後の資金の流れは大多数がバイナンスへ送金したようです。なぜわざわざ足がつくようなことしているのか疑問が残ります。
仮想通貨のハッキングや不正行為は金銭を目的にした場合、足がつきやすく、換金対策もとられるため非効率な犯罪となります。
日々セキュリティが強化されている仮想通貨を敢えて狙う必要はありません。
ハッキングするのであれば仮想通貨以外を狙うか、対象を個人にした方が圧倒的に効率が良いです。
また、ハッキングスキルがあれば、システムの脆弱性を指摘すると数億円単位の報酬がもらえる仕組みが仮想通貨プロジェクトにはあります。
技術力でお金にしたいのであれば正当に換金ができますし、このような報酬の仕組みも一種のハッキング対策として機能しているわけです。
しかし、お金目的ではないハッキングは少々厄介です。
世間を騒がせたい、爪痕を残したい、と考えるハッカーがいれば、世の中が混乱すればするほど良いということになります。恐ろしいですね。
技術は不正と予防のイタチごっこなので、将来的にも悪意のある不正行為は無くなることはないでしょう。そして、賞罰の仕組みで不正を防ぐことは難しいです。
どれだけ最高の技術が誕生したとしても一定数のトラブルが起きるということは肝に銘じておく方が良さそうです。
コラムで取り上げて欲しい内容があれば、お気軽に伊藤のSNSアカウントへお気軽にメッセージを送ってください。
また次回のコラムも楽しみに!