現実逃避で自分の潜在意識に問いかける -高橋優太

どうも、高橋優太です。

自分はよく現実逃避をします。
現実逃避をしすぎて、もしかしたら逃避先の世界が現実で、今こうしてコラムを書いている世界が架空の世界なんじゃないかと錯覚することもあります。

今回は現実逃避について。
ただ単に現実逃避をするのではなく、ちょっと考え方を変えるだけで、実は自分の能力向上につながるかも?
というお話になります。

2つの現実逃避を使い分けてマイナスをプラスに、プラスをもっとプラスに

まず現実逃避という言葉の意味を見てみましょう。
wikipedia先生に尋ねると、このように定義しています。

現実逃避(げんじつとうひ、英語:escapism)は、現実に求められたり、何かしなくてはならない物事から意図的に注意や意識をそらすための行為や心理状態。困難な状況から目をそむけ、不安から逃れようとする機制。

wikipediaより

要するに「現実から逃げること」という意味ですね。
確かに、日常でこの言葉を使用する時、またはこの行為を行う時は基本的にマイナスな時だと感じます。

そんな現実逃避ですが、大きく分けて2種類に分類されると思っています。

何かを忘れたい時
そして何かを取り入れたい時、です。

 

何かを忘れるための現実逃避は熱中すること

何かを忘れるために行う現実逃避は、今ある目の前の嫌なことを考えなくてもいいくらい熱中することです。
「没頭する」という表現の方が正しいかもしれませんね。

好きなことや、単純作業の繰り返しなんかがこれに当たります。

説明する必要もないかと思いますが、好きなことは映画鑑賞やスポーツだったり、友人と遊んだり飲みに行ったりとかでしょうか。
単純作業の繰り返しであれば、パズルを組み立てたりとかですかね。
人によって、また逃避したいと思った事象によって、どの方法で逃避するのが適切か?というのは変わります。

あなたにも、
精神的に疲れてしまった時はこれをやって逃避しよう
肉体的に疲れてしまった時はこれをやって逃避しよう
という方程式が、これまで生きてきた中で、自然と現実逃避ルーチンが出来上がっていることと思います。

振り返って思い出してみましょう。
あなたの現実逃避の手段はなんですか?

自分の場合は、サウナ、サーフィン、スノーボード、飲み、ゲーム辺りが、この「何かを忘れるための現実逃避」として使います。
これを行なっている時は、他のことを考えなくてもいいくらい熱中できます。何時間でも没頭できます。

このように言うと勘違いされる方がいらっしゃいますので補足させていただきますが、注意していただきたいのが、このサウナ、サーフィン、スノーボード、飲み、ゲームを、現実逃避をしたいからという理由だけでやっているわけではないということです。

別に、逃避をする必要がない時でもやります。
もしも僕が「この間サウナ行ってきてさ…」「今朝サーフィンしてから仕事して…」とか言ったとしても、
「あぁこいつまた現実逃避するほど嫌なことがあったんだなぁ」と思わないでくださいね。

どちらかというと現実逃避をするために行うことの方が少なく、頻度で言えば10回に1回あるかないかくらいですので。

 

何かを取り入れるための現実逃避は創造すること

何かを取り入れるために行う現実逃避は、新しいアイディアや発見、気づきを得るために行う擬似体験です。
言い換えるなら「別の次元に意識を飛ばす」ですかね。

ドイツ哲学者フリードリヒ・ニーチェは以下のように言っています。

Beware that, when fighting monsters, you yourself do not become a monster… for when you gaze long into the abyss. The abyss gazes also into you.”
怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物になることのないように気をつけなくてはならない。
深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ。

フリードリヒ・ニーチェ「善悪の彼岸」より

わかりやすく言い換えれば「ミイラ取りがミイラになる」にならないように気をつけてね!です。

深淵とは、「シンエン」と読みます。
深いふち、底知れぬことの例えとしても使われたりします。

自分の潜在意識、すなわち自分の意識の深淵に触れるには、自らの意識の中に入っていかないといけません。
深く、深く、自分の意識の届かない深いところまで入り込まないといけません。
意識の届かない領域にたどり着いてこそ触れることができるのが潜在意識なのです。

この潜在意識には、素晴らしいアイディアや発見、気づきになるようなことがたくさん隠れています。
自分の意識の中には凡人では絶対に思い付かないような奇抜なアイディアや、ノーベル化学賞をカンタンに受賞できてしまうような発見がゴロゴロ転がっているんです。

こう言われてしまうと、
「なにそれ、そんなにいいお宝が隠されているんだったら、自分も自分の潜在意識に触れてみたいんだけど」
「自分も深淵を見てみたいんだけど」
と思う方がいるかもしれません。

この自分の深淵に触れるという行為、これすなわちもうひとつの現実逃避なのです。

これからその深淵に触れる方法をお伝えしていきますが、先ほどご紹介したニーチェの言葉では、ニーチェは深く入りすぎないように注意しなさいと言っています。
しかし、深く入りすぎないと見ることができないのが、この深淵にある潜在意識です。

今回紹介する方法は、深淵の奥底に入るけど深淵の奥深くまで入らない方法です。
矛盾しているように聞こえますし、自分でも矛盾していることを言っていると思います。

ただしこの矛盾する方法で、僕は自分の深淵に触れ、時として潜在意識の中から奇抜なアイディアや気づきを拾い、自分の可能性を広げているのです。

 

意識の深淵に飲み込まれずに深淵に触れる方法

人間は日常の生活の中で脳を10%しか使えていないという話はよく聞きます。
自分の潜在意識は、普段使われていない90%に潜んでいます。この普段使っていない90%の領域こそが意識の深淵なのです。

誰でも、カンタンに、今すぐに、手っ取り早く深淵に触れる方法は存在します。

それはドラッグです。
ドラッグは精神状態をいろんな形に変化させる力を持っています。

ただし、誰でも、カンタンに、今すぐに、手っ取り早く深淵に触れることはできるのですが、ほぼ100%に近い確率で深淵に飲み込まれます。
これではダメですね。まさにミイラ取りがミイラになってしまいます。

ニーチェの忠告を守りつつ深淵に触れるには、何か別の方法を取らなくてはいけません。
ちゃんと戻って来れる状態で深淵に触れ、そして得るものだけを得て戻って来なくては意味がないのです。

ドラッグを使わずに意識の深淵に触れ、そして戻ってくる方法、それは擬似体験です。
しかも、限られた区画の中で行う擬似体験。これこそが意識の深淵に飲み込まれずに深淵に触れる方法なのです。
この限られた区画の中で「憑依」に近いくらいまで深く入り込んで、みなさんも潜在意識の中にあるお宝をジャンジャン拾ってきてくださいね!というお話になります。

さぁ、これで皆さんも潜在意識から自由にお宝を拾ってくることができますね?

では今回のお話は以上とさせていただきます。





あれ?分かりませんか?
ちょっと難しかったですかね。

では端的に言いましょうか。

Art(アート)に触れましょう

これです。

Art(アート)とは広い意味で使われます。
絵画もそうですし造形物もあります。音楽もあります。詩という形で表現されることもあります。

アートに触れ、その世界に入り込み擬似体験をすればいいのです。

ピカソのムンクの叫びを見て、自分がムンクになり、ムンクの人生を擬似体験すればいいのです。
ロダンの考える人を見て、自分が考える人になり、その人生を擬似体験すればいいのです。

これがちょっと難しいと思う方は、自分で作品を作ってみてもいいかもしれません。
誰に見せるわけでもないわけですから、下手クソでも何かしら作ることはできますよね?

これを行うことでイマジネーション(想像力)が鍛えられます。
イマジネーションとは、意識の深淵に入っていった際に、正常に意識を保つために必要な能力です。

潜在意識に触れ、そして深淵の中から確実に戻ってくるためにはイマジネーションは必要不可欠なのです。

Art(アート)に入り込むか、自らArtを創り出すか

先ほど、アートに触れる方法とアートを創る方法と2つあるとお伝えしました。
どちらでも自分に合う手段でイマジネーションを鍛えていけばいいのですが、自分は圧倒的に後者が合っていると感じます。

今回は、自分なりの「アートへの触れ方」を紹介させていただきます。
皆さんが創り出す方のアートに触れるための参考になれれば幸いです。

模写ではなく空想画を描いて深淵に触れる

ここで言う「アートを創り出す」とは、模写ではなく空想画のことを指します。

昔、美術の授業で絵を描くことがあったかと思います。
先生が「はーい皆さん、これからみんなでウサギを描きましょう」
と言った時に、ウサギを見ながら描くこと。これが模写です。
自分の記憶の中にあるウサギを思い返しながら描くこと。これが空想画です。

今回はイマジネーションのトレーニングですから、実在するウサギを描く必要はありません。
自分が思うウサギであれば、犬を描いて「これはウサギだ」と言ってしまえば正解になります。
更にやっていただきたいのは前後のストーリーを必ず作ること。
できるだけ細かく、鮮明に。です。トレーニングですからね。

絵に映し出せるものは、そのウサギの一生涯の中のたった1秒だけです。
絵に時間軸は入れられません。
ですので、ウサギの一生涯の中で最も映える1秒を描いてあげるようにしましょう。

これをやるとですね、不思議なことにウサギの人生のワンシーンに自分の人生が入ってくるんですよね。

自分が過去で体験したことや経験してみたいと思っていたこと、悔しい経験、嬉しい経験、理想とする能力、容姿、交友関係・・・
細かくストーリーを作れば創るほど、なぜかビックリするほどに自分の本音の部分が現れてくるのです。

潜在意識が、潜在意識の方から勝手にオモテに出てきちゃうんですよね。

ウサギという別の人生を擬似体験することで、自分の潜在部分にある願望や体験を引っ張り出すことができるのです。

出典:wikimedia

 

自分ではない別の何かが発するメッセージを代返する

詩を書く、小説を書くといったことも、創り出す側の行為です。
先程「空想の中のウサギ」の話をしましたが、それを絵ではなく文字で表現することがこれに当たります。

自分の場合は、それを音楽に乗せて表現します。
なぜ音楽に乗せるのか?

それは僕がミュージシャン(アーティスト)だからです。
たまたまミュージシャンとしての経験があり、音楽に乗せた方がストーリーを創りやすいからそうしているだけであって、皆さんがイマジネーションのトレーニングにはそこまでやる必要はありません。

まずはこちらをご覧ください。

いや、本当は見なくてもいいんですけど。

これは、2017年にCOINOTAKU名義で発売されたアルバム「コインオタク~仮想通貨教団~」のリードシングル「もっと来い!ビットコイン」という曲です。

このアルバムは全11曲、全て仮想通貨に関連したテーマで作られています。

どの曲もその世界に入り込んで、その人やモノ、世界の一部始終を代返する形で詩に書き起こし、そして曲として表現しています。

ビットコインの気持ちを表現した曲

億り人トレーダーの気持ちを表現した曲

そしてマイニングの機械の気持ちを娼婦に例えて表現した曲

ぶっ飛んでますね。
ビットコインも人じゃないし、マイニング機械も人ではない。
気持ちなんてあるわけない。

けど、別の世界を擬似体験してその人(モノ)に憑依することで、その気持ちを理解することはできるのです。

詩や小説は擬似体験したことの、単なる日記です。
トレーニングさえすれば誰でも同じことはできるようになります。

イマジネーションを伸ばすことで身に付く能力「メタ認知」

さて、ここから無理やりビジネスの話に持っていこうと思います。

ここまでのお話を一旦まとめましょう。

まとめ
・現実逃避は2つ種類が存在する
・何かを忘れるための現実逃避は熱中すること
・何かを取り入れるための現実逃避は創造すること
・後者はイマジネーションが鍛えられる
・イマジネーションを鍛える方法は擬似体験
・アートに触れると擬似体験を感じやすい

なぜこのイマジネーションを鍛えることをお勧めするか?
それは、あなたにもイマジネーションの裏側にある「メタ認知」を身につけて欲しいからなのです。

メタ認知。
聞いたことがない人もいるかもしれませんので、wikipedia先生を呼んでみましょう。

メタ認知(英:Metacognition)とは、「メタ(高次の)」という言葉が指すように、自己の認知のあり方に対して、それをさらに認知することである。メタ認知という概念の定義やその活動は分野によって様々であるが、心理療法や認知カウンセリングをはじめ、ものごとや経験に対して正しい理解を行えているかなど、自分の認知行動を正しく知る上で必要な思考のありかたを指すことが一般的である。

wikipediaより

ということだそうです。
メタ認知とは、メタ(高次元)から自分を見下ろすこと。すなわち、自分を第3者目線から見る能力です。
別の次元、角度からもう1人の自分を見ることにより、目の前に起きている事象を公平にジャッジすることができます。

組織を運営する上では、このメタ認知という能力は必要不可欠です。
常に全体が見えていないと正しい判断はできないですからね。

人と対話する時も、このメタ認知という能力は役に立ちます。
怒っている自分、悲しんでいる自分を客観的に見て、正しいジャッジや発言をすることができますからね。

新いアイディアを考えている時も役に立つでしょう。
あれやこれや考えている自分を別次元から見ることで、自分独りでは辿り着けないアイディアが降ってくることもあります。

イマジネーションを育てるということは、新しい自分に出会えるチャンスが増えるということなのです。

まとめ

さぁ、ここまで読んでくださった方は僕のメッセージをちゃんと受け取ってくれたと思います。
自分の潜在意識の中にあるもうひとりの自分を引きずり出し、高次元の視野を持つ人間になりましょう。

そして自分もまだこのトレーニング中の段階です。

どちらが先に答えを出せるのか・・・・勝負しますか?

最後に、文中で紹介しましたCDですが、全国のCDショップにて購入することができますし、以下のサイトでもダウンロード可能です。
まぁ、直接言っていただければ、無料で差し上げますけどね(笑)

COINOTAKU 「コインオタク~仮想通貨教団~」


1. Always on the Golden Cross feat. MAIAM
2. OKURIBITO
3. Amateur Minning Girl
4. Time Crossing feat. Revival Stance
5. もっと来い!ビットコイン
6. Crypto Dragon feat. Key.i.m from Revival Stance
8. We Are All Bitcoin ~COINOTAKU ver.~ feat. Zhang Zhang
9. Amateur Minning Girl (Acoustic Version)
10. 分散型台帳
11. ライオン


【配信サイト】
iTunes Store/ Apple MUSIC / Amazon music / Prime music / music.jp STORE / oricon ME! / Spotify / KKBOX / うたパス / レコチョク / mora / Media Do / Google Play Music / LINE MUSIC / AWA / SMART USEN / dwango.jp / OTOTOY / Rakuten Music / mysound / Gracenote / Shazam
※DL料金は配信サイトにより異なる

【参考サイト:アーティストCOINOTAKUとは?】
https://coin-otaku.com/topic/28412